サイバー脅威は組織にどのような影響を及ぼすか
毎年、ますます多くの組織が、進化するサイバー脅威の影響を受けています。サイバー攻撃の動機、データ侵害が業務に及ぼす影響、有効なサイバーセキュリティツールとベストプラクティスについての詳細を見る。
サイバー攻撃は、組織のデータやセキュリティシステムに壊滅的な影響を及ぼす可能性があります。オンライン攻撃は、マルウェアの拡散、システムの混乱、機密性と価値の高い情報の漏洩につながる危険性があります。IT部門と協力して、進化するサイバー脅威からフィジカルセキュリティシステムを保護する方法についてはこちら。
チェックリスト
サイバー攻撃の動機
サイバー犯罪者の動機は多岐にわたりますが、サイバー攻撃の根本的な動機のほとんどは金銭です。
サイバー犯罪者がスパイウェアを使用する方法
攻撃者の中には、スパイウェアという不正ソフトウェアを使用する者もいます。スパイウェアをコンピュータや携帯電話にインストールすれば、パスワードを盗むことができます。サイバー犯罪者は、銀行口座やオンライン店舗に見せかけた偽のWebサイトを作成することもあります。このようなフィッシングサイトは、ユーザーを騙してクレジットカード情報や口座のパスワードを入力させ、サイバーセキュリティを侵害します。
ランサムウェア:増大する脅威
ランサムウェア攻撃によるコストと混乱は増大を続けています。攻撃者がインストールしたマルウェアは、身代金を支払うまで重要なデータやシステムへのアクセスをブロックします。ランサムウェアグループは、何度もユーザーを脅迫して、身代金の支払いを強いることがよくあります。データへのアクセスをブロックしたり、機密情報を開示すると脅したり、サービス拒否 (DOS) 攻撃でサービスを中断させたりする可能性があります。
Cybersecurity Ventures (EN)によると、ランサムウェアによって被る組織の損害額は2031年までに年間約2,650億ドルに達すると予想されています。また、多くの組織は、脅威ランドスケープは拡大する一方であると認識しています。当社の最近のレポートによると、2023年だけでも組織の42%がこのような脅威から組織を保護するために、サイバーセキュリティツールを強化しています。
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サイバー攻撃がもたらす潜在コスト
サイバー攻撃には甚大な経済的影響を与える危険性があります。IBMの2023年度レポート (EN)によると、カナダの企業が被ったデータ侵害の平均コストは694万カナダドルでした。
金銭窃盗が目的でなかった場合も、組織は次のような他の問題に直面する可能性があります。
- 法的、規制上、組織の信頼、技術的な回復にかかるコスト
- ソフトウェアの中断による生産性の低下
- ネットワークまたはウェブサイトのダウンタイムによる作業停止 (分散型サービス拒否 (DDoS) 攻撃など) (EN)
- 損傷を受けたデバイスやウェブサイトの修復にかかる費用
- 顧客の信頼の喪失
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小規模企業はサイバー脅威からどのような影響を受けるか
お客様の組織は小規模なため、サイバー攻撃の標的にはならないとお考えですか ? そうとは限りません。当社の最新の調査によると、中小企業の57%が、従業員、顧客、資産をサポートするにはフィジカルセキュリティが極めて重要であると考えています。
フィッシングメールによって拡散するマルウェアなど、ほぼすべてのサイバー脅威が特定の被害者を狙ったものではありません。誰もが影響を受ける可能性がある (EN)
企業の従業員数が10人か10,000人かにかかわらず、ワンクリックするだけで、セキュリティシステムのネットワークが侵害される危険性があります。
IBM/Ponemonの (EN)レポートによると、小規模企業がサイバー攻撃から受ける平均被害額は、通常、大企業の被害額よりは少ないものの、財務的影響から回復することが比較にならないくらい困難になります。
- 従業員数25,000人以上の組織にかかるサイバー攻撃の平均コストは542万ドル
- 中規模組織 (従業員5,001~10,000人) にかかるデータ侵害の平均コストは433万ドル
- 小規模組織 (従業員500〜1,000人) にかかるサイバー攻撃の平均コストは、2022年の271万ドルから2023年には329万ドルに増加
- 中小企業の78%がサイバー攻撃による業務停止の可能性を懸念している (EN)
データ侵害による長期的な影響
データ侵害は長期的な経済的影響を及ぼす可能性があります。ほとんどの支出は即時に発生しますが、組織にはコストが発生し続けます。これは、組織全体の信頼と従業員の離職率に影響します。
特に規制の厳しい環境では、データ侵害で被るコストは長期間続く可能性があります。また、コストは通常2年後にピークに達します。規制の緩い地域では、ほとんどのコストは6~9か月以内に発生します。これらの組織の多くには、最高25万ドルの罰金も (EN)科せられました。
結論
サイバー攻撃は、コストと時間がかかり、組織の信用にダメージを与え、長期間にわたって業務を混乱させる可能性があります。幸い、予防策を講じることで、リスクを最小限に抑えることができます。
有効なサイバーセキュリティのベストプラクティスをいくつかご紹介します。
- 脅威ランドスケープを理解する。進化する脅威ランドスケープの最新情報を収集するよう、最善を尽くします。次に「推奨事項と禁止事項」を従業員に指導します。
- リスク評価と資産の棚卸しを実施する。コンピュータ、IIoTデバイス、ユーザー、データの種類など、さまざまなアクセシビリティレベルのリストを作成します。このリストを作成することにより、資産や個人に応じて、サイバーセキュリティ保護のレベルを決定できます。
- システムのアップデートとパッチ適用を常に管理する。ソフトウェアやファームウェアのアップデートがリリースされると、自動的に通知を送信したり、システムに適用する、自動化ツールの導入を検討します。
- 多要素認証を使用する。パスワードは簡単に窃取されたり共有されたりする可能性があるため、パスワード以外の保護対策を併用する。
- 侵害が発生した場合のリカバリー計画を立てる。サイバーセキュリティインシデント対応計画を策定することが不可欠です。
信頼できるサイバーセキュリティパートナーと緊密に連携し、セキュリティ・バイ・デザイン (セキュリティ管理を作り込んだ) ソリューションを選択することで、進化するサイバー攻撃や脅威から常に組織を防御できます。