オンプレミスとクラウドベースの入退室管理
オンプレミスの入退室管理とサービスとしての入退室管理 (ACaaS) の比較、ハイブリッドクラウドの展開が長期的に有利な選択肢となる理由について説明します。
2024年度フィジカルセキュリティの現状レポートの調査結果によると、フィジカルセキュリティ組織が最優先で投資を計画しているテクノロジーとして、入退室管理を1位に挙げられていることがわかりました。
オンプレミスとクラウドベースの入退室管理システムはどちらも、安全なエンタープライズグレードのオプションですが、それぞれ長所と短所があります。それを考慮しても、ハイブリッドクラウドソリューションは有効な選択肢になる可能性があります。詳細は続きを読む
電子書籍
オンプレミスの入退室管理が最適な選択肢となるのはどのような場合ですか ?
オンプレミスの入退室管理とは、組織が入退室管理のインフラとITシステムをオンサイトにインストールし管理するソリューションです。オンプレミスの入退室管理システムを活用すると、データと特定のニーズの管理を強化できます。
このシステムは、公共治安、政府行政機関 (EN)、クリティカルなインフラ (EN)、エネルギーおよび電気・ガス・水道など、規制の厳しい業界に適しています。これらの分野では、非常に厳しいデータ規制が求められるため、データが常に安全であることを保証することが重要です。
カタログ
オンプレミス展開から組織が得られるメリット
完全な制御性
オンプレミスの入退室管理システムの主なメリットは、組織がインフラとデータの完全な自律性を維持できることです。高水準な管理が可能になることで、システムを独自の要件に合わせてきめ細かくカスタマイズし、特定のセキュリティポリシーと運用ニーズを確実に満たすように調整できます。
リスクを最小限に抑える
入退室管理システムを物理的な敷地内に保持することで、機密データをより適切に保護し、外部ベンダーに関連して生じる潜在的なセキュリティリスクを低減できます。すべての入退室管理データは組織のネットワークとインフラ内に保存されるため、潜在的な脆弱性を軽減できます。
カスタマイズ
オンプレミスの入退室管理システムには、幅広いカスタマイズオプションがあります。ハードウェア設定から、ソフトウェア統合やユーザーインターフェイス設定にいたるまで、これらのシステムをきめ細かく調整して、独自のワークフロー、コンプライアンス要件、業界固有の規制に対応できます。チャネルパートナーと連携することで、ニーズを評価し、展開方法が特定の仕様を満たしているかどうかを確認できます。
ブログ
ACaaSとは ? ACaaSが最適な選択肢となるのはどのような場合ですか ?
クラウドベースの入退室管理ソリューションは、サービスとしての入退室管理 (ACaaS)とも呼ばれ、ソフトウェアとデータの両方をリモートのクラウドサーバー上でホストします。このソリューションを導入すると、システム管理者はインターネットにアクセスできる任意の場所から、インストールを監視できるようになり物理的なインフラは不要になります。このソリューションでは、多くの場合、セキュリティと定期的な更新を保証するサービスとしてのソフトウェア (SaaS) が使用されます。
製品
ACaaSソリューションの導入が増えている理由
リモート機能
クラウドベースのシステムを使用すると、インターネット接続が可能な場所であれば、どこからでも入退室管理ができます。複数のサイトにオンプレミスまたはクラウドベースの入退室管理システムが設置されている場合でも、すべてを単一のソリューションに一元管理することで、一貫性と効率性を向上させることができます。これにより、ユーザーの追加や削除、アクセス権限の更新、アクティビティの監視などの管理タスクを簡素化し、ネットワークロケーション全体のセキュリティをより適切に制御し、可視化できるようになります。
メンテナンスの軽減
クラウドベースの入退室管理の場合、インフラのメンテナンス処理をサービスプロバイダに委託できるという大きなメリットがあります。 これにより、組織はハードウェアとソフトウェア管理の負担が軽減し、柔軟性とシステム機能を向上させることができます。
自動更新
クラウドベースのシステムでは、プロバイダがセキュリティの最新機能と改善を継続的に更新します。つまり、システムによって常に最新のテクノロジーとセキュリティプロトコルで最新の状態に維持されるため、手動操作は不要です。これにより、セキュリティが強化されるだけでなく、常に進化する業界標準に確実に準拠できるようになります。
スケーラビリティ
組織の規模が拡大すれば、セキュリティのニーズも高まります。クラウドベースの入退室管理インフラは拡張性に優れているため、多額の資本支出や手動操作を必要とすることなく、ユーザー、ドア、場所を簡単に追加または削除できます。この拡張性により、入退室管理システムを常に変化する組織のニーズに適応し、組織の規模の拡大に合わせて拡張可能なソリューションを提供できます。さらに重要なのは、接続されたデバイスやユーザーの数が増えても、パフォーマンスの低下を憂慮することなく、フィジカルセキュリティ戦略を転換し、独自のペースで拡張できます。
初期費用の削減
従来のオンサイト型の入退室管理システムの場合、ハードウェアへの多額の初期投資と継続的なメンテナンスコストが必要になります。クラウドベースのソリューションは通常、サブスクリプションまたは従量課金制のため、初期費用を削減できます。また、クラウドプロバイダにメンテナンスとアップデートを委託できるため、さらに間接費を削減できます。
ハイブリッドクラウド展開によってオンプレミスとクラウドベース双方のメリットを生かす方法
すべてのフィジカルセキュリティインフラスをクラウドに移行するのはまだ早いとお考えですか ?ハイブリッドクラウド展開では、セキュリティインフラを柔軟に管理できるため、オンプレミスとクラウドベースの入退室管理ソリューションの間のギャップを埋めることができます。これにより、クラウドへの移行が簡単になります。
両方の環境のメリットを組み合わせることで、組織は機密データをオンプレミスで保持しつつ、入退室管理の他の側面にクラウドサービスのスケーラビリティとアクセシビリティを適用できます。このアプローチを取ることにより、既存のオンサイトシステムとクラウドベースのアプリケーションを接続し、堅牢なセキュリティと運用効率を確保できます。
組織は規模の拡大に合わせてリソースを動的に調整し、コストを最適化し、規制要件を遵守できるようになるため、ハイブリッドクラウド展開は業界や組織にとって汎用性の高いソリューションです。