Security Centerで監視タスクを強化する10の方法
Security Centerを活用してセキュリティ監視タスクを強化する方法をご紹介します。モニタリングを次のレベルに引き上げる簡単な10の方法をご覧ください。
人と資産の安全を維持することは、ときに困難な作業です。交通量の多い環境では、カメラ、ドアおよび侵入の監視、インターコムの呼び出しへの応答、アラームの処理などのタスクが発生します。それに加えて、メンテナンスタスクや他に発生した問題を統括しています。
タスク管理を体系化し、監視効率を高める方法を見つけることで、より効果的に管理できるようになります。新しいヒントやシステム機能を学びたいと思ったとしても、その日に残された時間が足りず、すべてを理解することはできないかもしれません。
そこで、セキュリティ監視タスクからさらに多くの成果を引き出す簡単な10の方法を次にまとめました。無料で利用できるSecurity Centerの機能を活用すれば、問題が発生したときにその問題を合理化し、セキュリティチームの負担を軽減することができます。
監視タイルのレイアウトのカスタマイズ
セキュリティを監視する際には、異なるビデオカメラのビューをタイリングした複数のモニターに表示できます。これは有効な方法ですが、このスペースを最大化する方法が他にもあります。
カスタムタイルレイアウトを作成し、監視の対象物に関連する特定のカメラ、マップ、またはその他の重要なデータを設定できます。例えば、重要なカメラの視点の横に、ライブALPR読み取りと建物のマップレイアウトを備えたタイルを設置できます。
各レイアウトは、現在の監視タスクに応じて完全にカスタマイズ可能です。学校の警備員は、いくつか異なる視点から建物に入る生徒を監視します。この場合、正面玄関のカメラ、敷地に入ってくる車、施設のマップ上に表示されるアラームの概要から監視できます。
また、 Security Centerの監視タスクの中に異なるタイルレイアウトを作成して名前を付け、後で使用できるように保存することもできます。そうすれば、特定のジョブに必要なカスタムタイルレイアウトをクリックするだけで、画面上の必要な情報すべてを使用したコンテキストで監視できます。
ビジュアル追跡オーバーレイの設定
ビジュアル追跡は、Security Centerの無料機能で、この機能を活用して決定的瞬間を捉えれば、建物内で容疑者を追跡するのにかかる時間を短縮できます。 また、オフィスにいながら、ビデオによる巡回パトロールを行うこともできます。
仕組みビデオタイル上の特定のエリアのグラフィックオーバーレイをクリックするだけで、カメラ間の切り替えを迅速に行うことができます。オーバーレイにカーソルを合わせれば、カメラをクリックする前にビデオのプレビューを表示できます。
ビジュアル追跡は、ライブビデオまたは録画ビデオを見るときにも利用できます。つまり、捜査中に侵入者を追跡することができ、事件の全容を科学捜査的に把握することができるのです。
時間をかけてビジュアル追跡を設定することは必須の要素です。簡単なセットアッププロセスに従って、カメラとカメラをすばやくリンクさせることができます。カメラを選択し、次のビューにジャンプしたいカメラタイルにオーバーレイを入れます。次に、そのオーバーレイを別のカメラにリンクすれば完了です。オーバーレイは、環境やニーズに応じて、さまざまなサイズ、形状、色に設定できます。
オーバーレイとカメラリンクはいくつでも作成できますが、一般的には、チームがスペースや建物内を簡単に移動できるように、フロアを歩くときと同じように近くのカメラをつなぐことをお勧めします。
最大のメリットは、何もかも一気にやる必要がないことです。より機密性の高いエリアやトラフィックの多いエリアから始めて、徐々に拡張できます。
クイック検索を使いこなす
環境を監視している際に、疑わしい事象を目にする可能性があります。Security Centerのクイック検索機能を使用すれば、直ちに不審な行動を調査して、状況を確認できます。
例えば、複数のカメラを確認している際に、特定のエリアの窓が壊れていることに気づいたとします。監視タスクのサイドパネルにあるブリーフケースアイコンをクリックすると、クイック検索ツールを起動できます。
クイック検索を利用すると、ビデオ録画を絞り込み、インシデントが発生したその瞬間を検索できます。これは、問題の対象となっている期間全体に等間隔の時刻サムネイルを表示することで可能になります。そこから、サムネイルとサムネイルの間の選択範囲を拡大して、インシデント映像を特定するまで、その期間内の一連の画像を表示できます。
次に、その時間帯に勤務していたオペレータに確認したり、事象をブックマークして、必要に応じてインシデントをログに記録したりできます。
すべてのエンティティをリンクさせる
オペレータの多くが、Security Center内のPlan Managerマップ機能は有益だと感じています。特に大規模でより広範囲に及ぶ環境やマルチサイトの設置環境で、ドア、インターホン、カメラを迅速に検索できます。
また、ほとんどのオペレータがマップにすべてのエンティティを追加しましたが、すべてのオペレータが時間をかけてエンティティ間のリンクを作成したわけではなく、ドアが、近くのカメラやインターコム、その他のデバイスに確実に関連付けられていることをまず確認しました。
エンティティ間でリンクされていれば、インターコムで会話中にドアのロックを解除するなどの操作を実行できます。また、ドアに入館証をつけた人が入ってきたときには、関連するビデオを直ちに見ることができます。
環境全体でエンティティ間をリンクさせることは、統合セキュリティを最大限に活用する重要なステップです。些細なことのように聞こえるかもしれませんが、このように、1つ上のレベルの設定をすることによって、インシデント応答時間を短縮できます。重要なタスクの処理中にマップに戻り近くのデバイスを見つける必要がなくなるからです。
Plan Managerを使って監視を強化する方法を確認する
インシデント記録機能を試す
環境の監視中に、進行中のインシデントを見つけたときに、証拠を直ちに記録できたら有益だと思いませんか。Security Centerのインシデント記録機能を利用することでこれが可能になります。
インシデント記録を有効にしたら、記録に使用するカメラを監視タイルにドラッグします。カメラで記録したビデオ録画は、順番に1つのビデオクリップとして自動的に保存されます。
インシデント記録機能を使用すると、進行中のインシデントのストーリーボードを作成できます。その後、コンパイルした動画シーケンスを、オペレータのメモ、アラーム、または他の情報と一緒に保存およびエクスポートできます。将来の参照のために保存したり、第三機関と共有したりするのに十分なインシデントレポートを作成できます。レポートを受け取った側は、ビデオプレーヤーを使って簡単にファイルを見ることができます。
インシデントレポートタスクをビジュアル追跡と組み合わせて使用すれば、応答と調査プロセス全体を合理化できる強力な組み合わせとなります。侵入者を追跡し、現場の担当者と協力して侵入を阻止できるだけでなく、すべての証拠とメモを1つの整理された共有しやすいファイルにパッケージ化することもできます。
インシデントの事後調査は実施していますか? インシデント記録を使用すると、簡単にすべての証拠を1か所に集め、調査プロセス全体を合理化できます。
内蔵型のプライバシープロテクターの使用を開始する
現行のプライバシー法では、組織には、プライバシーやセキュリティ、人権のバランスを取ることが要求されます。これらの常に変化する義務に従わなかった場合は、重大な罰則が科せられる可能性があります。
しかし、学校、病院、または他のプライバシーを重視する環境の近くに公共のカメラが設置されている場合、プライバシーの確保が困難な場合があります。
プライバシーを設計に組み込んで構築されたセキュリティソリューションに投資することで、プライバシーコンプライアンスの強化に役立つ機能が提供されます。Security Centerには、これらの内蔵型機能の1つとして、KiwiVision™プライバシープロテクターがあります。
このプライバシー機能を利用すると、チームは特定のエリアや静止背景ではないものにぼかしをかけ、ライブビデオまたは録画ビデオを監視できます。オペレータは、ビデオタイルの背景コンテキストをはっきり見て、状況を理解できますが、動いている個人を識別することはできません。インシデントが発生した場合、スーパーバイザーはぼかしを取り除いた映像にアクセスして犯人を特定したり、証拠としてビデオを提出したりできます。
プライバシープロテクターを使用することにより、人権を維持しプライバシーと法規制を遵守しつつ、スペースを自由に監視できます。
Camera Integrity Monitorを有効にする
環境を監視しているときは、カメラなどのデバイスが正常に機能していることを確認する必要があります。デバイスがオフラインになったり、遮蔽されたデバイスに誰も気づかなかったりすると、セキュリティの不備につながる可能性があります。
しかし、多数のカメラが設置されている場合、一日中カメラフィードをランダムにチェックする時間はありません。このような場合は、KiwiVision Camera Integrity Monitorを活用できます。
Security Centerのこの機能を有効にすると、改ざん、動画画質の低下、急な方向変化などのカメライベントを自動的に追跡し、警告を発することができます。環境のセキュリティ監視に集中しながら、対処を必要とし、繰り返し発生する、または不審なデバイスの不具合を常に把握できます。
動的なウィジェットを使用すると、すべての受信イベントのリストと、異なるイベントの数と頻度を示すビジュアルグラフが表示されます。アラームを調査したり、イベントレポートを入手したりすることにより、大きな問題がいつ発生したか、デバイスの交換が必要かどうかを確認できます。
目的を持って分析設定をする
動作検出分析を利用すると、オペレータは環境の監視中に、脅威をより迅速に特定かつ検証できます。ただし、適切に設定されていなければ、便利なツールというよりも厄介なツールになる可能性があります。
このSecurity Centerの無料機能を最大限に活用するには、設定を綿密かつ慎重に行うことが重要です。確実な目的と意図をもって、カメラの視野を考慮した分析設定をする必要があります。
例えば、カメラのフレーム内に木が映っている場合、風の強い日には不必要な通知を受信する可能性があります。この場合も特定のカメラの動作検出の感度を調整するだけで対応が可能です。
群衆人数推定や人数カウントなどの他の分析を設定することも、特定の状況では非常に有用です。例えば、特定のエリアに人が集まり始めたときに通知を受信する、またはスペース占有率のしきい値に達したときにアラートを受信するように設定することで、火災や安全に関する規制を遵守できます。
侵入モニタリングの統合
侵入モニタリングがSecurity Center 5.11の基本パッケージに追加されたことをご存知ですか? Security Centerで、侵入ポイント、エリア、パネルを管理する以上のことができるようになります。また、さまざまなカード保持者またはグループに、特定のゾーンのアラームをオンまたはオフにできる異なるピンを割り当てれば、施設のマップから直接侵入アラームに迅速に対応することもできます。
Security Center内で侵入モニタリングを統合すると、非常に多くの機能を利用できるようになります。例えば、「ログイン違い」や「手動バイパス」などのさまざまなタイプの侵入アラームを受信できます。侵入イベントに対処する場合は、関連する動画とカード保持者の情報を見ることができます。また、脅威レベルのトリガーなど、さまざまな種類の行動と特定のイベントを関連付けることもできます。そうすることで、イベントの様子の全体像を把握し、状況に最適な対応方法をオペレータに指示できます。
さらに、スケジュールに基づいてアラームのオンとオフを自動設定できます。自動設定することで、最後に退室した人がシステムのアラームをオンにするのを忘れても、施設がリスクにさらされることはありません。また、侵入イベントのレポートを取得して、繰り返し発生する問題を特定したり、調査内容を通知したりすることもできます。
グラフィックレポートを調べる
従来の表を使ったレポートは、データセットを絞り込んで目的のエントリを検索するのに最適です。特定の時間にエリア内にいた人や、建物を最後に退室した人を特定するなどの場合が考えられます。グラフィックレポートを利用すると、データをすべて集計し、環境で何が起こっているかをより明確に把握できます。さまざまな建物にアクセスした人の数や、先週確認したアラームの数や、誰が確認したかなど、有益なインサイトを得ることができます。
Security Centerでは、このような情報をすべてビジュアルレポートとダッシュボードから取得できます。カメラの不具合、ドアイベント、侵入アラームなどの対象を問わず、情報を取得して、列または積み上げ縦グラフ、ドーナツグラフや円グラフなどのグラフに表示できます。特定の曜日、時間、ゾーン、施設、イベントまたはアラームのタイプなどに基づいて、レポートにさらに検索条件を追加することもできます。
また、さまざまな種類のビジュアルレポートを使って異なるダッシュボードを作成し、それを画面に表示したまま、カメラの監視や他のタスクの処理をすることもできます。このようなグラフィカルレポートをダッシュボードにドロップして、リフレッシュレートを設定すると、ほぼリアルタイムでデータの監視が可能です。すぐに使える状態で追加情報が入手できるため、環境をより細かく管理できます。